カタルーニャ独立問題が複雑ですね。カタルーニャの人達は独立を希望しているのか?はたまた独立に反対なのか?独立賛成派と独立反対派が拮抗しているようでうす。
そもそもなぜ独立したいのか?独立したい理由を知りたいです。そこでカタルーニャ独立問題を調べてみました! それをわかりやすく説明します。
カタルーニャ語とスペイン語の違いも知りたい!
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カタルーニャ独立問題をわかりやすく説明!
スペインのバルセロナはカタルーニャ州の州都
バルセロナはサッカーで有名な地名ですがカタルーニャ州の州都だったのですね。
カタルーニャで思い起こすことは、FCバルセロナのチーム、サグラダファミリア、建築家のガウディ、画家のダリやピカソなどです。
スペインは17の自治州からなっている国家体制です。その一つのカタルーニャ州が自治が危機に瀕しているということで、独立宣言をしました。
ところが、

引用元:http://www.bbc.com/japanese/41548000
今度は、バルセロナにスペインは統一しましょうという考えの人達が集まりました。10月8日、カタルーニャ独立反対という大規模な集会があったのです。

引用元:http://www.asagaku.com
カタルーニャはスペイン東部のフランスとの国境地帯にあります。独自の文化と言語を持った地域です。19世紀から産業革命による工業化が進んで現在のスペインのGDPの2割を生み出しています。
つまり、経済の中心地。
その豊かな自治州がスペインを離れて独立をすると言い出して大騒ぎになっているのです。
住民投票と裁判所
デモ参加者たちの一部は独立すると、社会的にも経済的にも混乱をもたらすのではないかと心配しています。
カタルーニャの人々の間でも独立に関しては賛否両論あるんですね。だから、州政府は10月1日に独立を問う住民投票を行ったのです。
独立賛成が90%を越えたのですが、投票率は43%でした。独立に反対の人は投票にいかなかったから、投票率が低かったのです。これは、住民投票自体を中央政府が認めていないためです。
ということは4割くらいの人しか独立に賛成していないということですね。なので一方的に独立宣言をしたような感じになって、ちょっと強引でした。
裁判所は自治州が独立することはできないと言っています。
独立運動が広がった理由は2つ
- 独自の文化を守るため
- 税制に対する不満
カタルーニャ州はフランコ総統による独裁時代(1939~1975)には弾圧されていました。民族的な文化活動やカタルーニャ語を使うことも厳しく制限されました。
それが、その後民主化されました。
しかし、2010年に裁判所が、カタルーニャの自治権の拡大は憲法違反だという中央政府の主張を認めたのです。それでまた、カタルーニャの文化や言語への締め付けが再び厳しくなりました。
カタルーニャ語に対する教育的排除に不満
カタルーニャではスペイン語はもちろん公用語ですが、カタルーニャ語も公用語なんです。ですから、学校ではカタルーニャ語を教えますし、カタルーニャ語を使って授業もしていました。
それを必修にしてはいけない、選択科目にしなさい、と教育面でも制限を受けたのです。
税制に対する不満
カタルーニャ州は豊かなので税金による収入が多いです。税金は国が徴収をして、あとから交付金として州に支給されるのですが、支給額が少ないと不満です。道路の整備なども遅れているのだとか。
自分たちの税金はよそで使われているという不満が独立運動の機運を高めているのですね。中には州で税金を集めて、そのうちの何割かを中央政府に収めているという州もあるそうで、州によって権限が違うというところも納得がいかないのです。
中央政府による直接統治
中央政府はカタルーニャの指導者であるプチデモン氏を解任して、その政権にいる閣僚も解任しました。中央政府はカタルーニャ州から自治権を剥奪したのです。中央政府が直接統治をするようになりました。
中央政府、つまりスペインのラホイ首相は、中央政権化を強力に推し進めてきました。その締め付けが大きくなったので、数年前まではカタルーニャの20%くらいの人が独立したがっていたけれど、今では40から50%にあがってきたのですね。
プチデモン氏がベルギーへ
プチデモン氏がスペインの裁判所に召喚されました。国家反逆罪や扇動罪の罪があるかどうか調べられています。
国家反逆罪になったら、最高で禁錮30年ですから、非常に重いです。
ベルギーに居るプチデモン氏は、ベルギーにいるのは自由と安全のためで、政治亡命を望んでいるのではない、と言っています。
EU本部のあるブリュッセルで何かを訴えたかったのでしょうか?
現在はベルギー当局に拘束されて、身柄をスペインに引き渡すかどうか検討されています。
プチデモン氏はカタルーニャの状況を皆に知ってもらいたい、スペインの非民主的な態度を知ってもらいたいと言っているのですが、プチデモンさんに同情するヨーロッパの国はいないそうです。
プチデモン氏の思惑
実際にはプチデモン氏は住民投票の結果から、自治権の拡大を中央政権に要求するつもりで、独立をするつもりはなかったのかもしれません。
しかし、バルセロナへの観光客は圧倒的に減るし、EUに残れなくなるのではと心配して州の外に本社機能を移した企業が1700以上にもなっているそう。見通しが甘かったですね。
現在は自治も将来も全く宙に浮いた状態です。
今後の展開
12月21日に強制的に解散させたカタルーニャ州議会の選挙を行われる予定で、この選挙は重要です。
独立賛成派、独立反対派の勢力は拮抗しています。
中央政府の強行なやり方に有権者が反発して再び独立賛成派が過半数をとったら、今後の展開は複雑ですね。
カタルーニャ語とスペイン語の違いは?
スペイン語とカタルーニャ語の違いは、カタルーニャ語の方は、フランス語がかっている感じだそうです。フランスに近いからでしょうね。
スペイン語とはスペルも発音も違います。
それでもスペイン語とカタルーニャ語は似ているので、カタルーニャの人達はスペイン語も話すし、カタルーニャ語も話すというバイリンガルが多いそうです。カタルーニャ語に対する誇りが強いのだとか。
日本語だけでも不便を感じない日本とは全く違いますね。バイリンガルがゴロゴロしているなんて凄すぎる。
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この記事のおさらい
- 10月1日に住民投票を行い独立宣言をしたカタルーニャのプチデモン氏。
- カタルーニャの税制や文化締め付けの不満。
- 独立賛成は9割だったけれど、独立反対派は投票にいっていなかった。理由は住民投票自体が認められていなかったから。
- その上、独立反対という大規模な集会がマドリッドであった。
- カタルーニャの人の中でも独立賛成は、独立反対派がいる。
- カタルーニャ語とスペイン語は違うけれど似ているので、カタルーニャの人はバイリンガル。
EUの国ではスペインとにたような国内状況の国もあるから、スペインの今後に目が離せませんね。他人事ではありませんから。
日本ではどこかの県が独立する心配はなくて、そういう点では安定した国だから安心です。
以上、「カタルーニャ独立問題をわかりやすく説明!カタルーニャ語とスペイン語の違いは?」でした!
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